吉日は「始める人」の味方

「今日は一粒万倍日」。SNS やニュースでこの言葉を見かける機会が増えました。宝くじ売り場に行列ができたり、財布の新調をすすめる広告が出たり。

吉日は、暦が用意してくれた「始めるきっかけ」です。何かを始めたいのに一歩が出ないとき、「今日は縁起がいいから」という後押しは、思いのほか力になります。この記事では代表的な吉日の意味と、軽やかな活用法を紹介します。

代表的な吉日の意味

吉日読み意味・向いていること
一粒万倍日いちりゅうまんばいび一粒の籾 (もみ) が万倍に実る。始めごと・種まき全般
天赦日てんしゃにち天がすべてを赦す最上の吉日。年に 5〜6 回ほど
寅の日とらのひ虎は「千里行って千里帰る」。旅立ち・金運と縁
巳の日みのひ蛇は金運の使いとされ、財布や貯蓄ごとと縁
大安たいあん六曜の吉日。お祝いごと全般

とくに人気なのが、一粒万倍日と天赦日が重なる日。「最強開運日」などと呼ばれ、暦好きの間ではちょっとしたお祭りです。

それぞれの由来を少しだけ。「一粒万倍」はもともと仏教の経典に登場する言葉で、わずかな善行が大きな果実になるという教えでした。天赦日は「天が万物の罪を赦す日」とされ、暦の上では百神が天に昇る特別な日と説明されます。どちらも「小さな始まりを大切にする」思想が根っこにあり、単なる縁起かつぎ以上の趣があります。

吉日の楽しい使い方

吉日は「特別なことをしなければいけない日」ではありません。おすすめは、かねてからやりたかったことの開始日にそっと設定することです。

  • 新しい財布や手帳をおろす
  • 習いごとや運動を始める
  • 貯金の口座をつくる・積立を設定する
  • ずっと言えなかった「ありがとう」を伝える
一粒万倍日は「まいた種が万倍になる」日。つまり、良い種も悪い種も増えるとされます。この日は借金や愚痴のまき散らしを控える、という言い伝えもセットで覚えておくと粋です。

よくある質問

吉日とのつきあい方について、よくある疑問にお答えします。六曜の読み方と組み合わせると、カレンダーを眺めるのがもっと楽しくなります。

吉日を待っていたら始めるのが遅れてしまいませんか?

それが本末転倒のサインです。いちばん良い日は「やる気になった今日」。吉日はあくまで、迷っている背中を押してくれる応援役です。思い立った日が吉日から遠ければ、今日始めて、吉日に「続いていることのお祝い」をする。そんな使い方が健やかです。

一粒万倍日は何日ごとに来るのですか?

暦の組み合わせで決まるため一定ではありませんが、おおむね月に 4〜7 回ほど巡ってきます。意外と頻繁にあるので、「逃したら次がない」と焦る必要はありません。月初にカレンダーで今月の吉日に印をつけておくと、始めごとの計画が立てやすくなります。